患者さまから「毎年梅雨時になると膝が痛みます」とのご質問をいただきました。
膝の関節の軟骨は、大腿骨と下腿骨の間のクッションの役目を果たしています。この軟骨が衰えてくると、関節が体重などの影響ですり減ったり変形し痛みが出ます。またリウマチ・通風などの関節の炎症でも痛くなります。その他にもスポーツや怪我も膝の痛みの大きな原因になります。膝の病気の中で最も多いのは、立ち上がる時や階段の昇降の際に膝の内側に痛みが生じる変形性膝関節症です。

この病気は、中高年の肥満の方や中腰で仕事をしている方に多く見られ、生活習慣病の一つとも言われています。膝関節に無理がかかり腫れて、立ったり座ったり、階段の昇降、膝を伸ばした時に痛みが現われるのが特徴です。関節の老化と共に起こるので完全に良くなるとは言えませんが、日常生活の工夫と膝の体操が大変効果的です。
日常生活で心がけるべきことは、膝に負担をかける動作を避けることです。重いものを持ったり、しゃがんで仕事をしたり、長い道のりを無理に歩いたり、階段の昇降を何度も繰り返したりといったことはできるだけ控えましょう。特に正座は厳禁です。また、肥満の方は体重を平均体重まで減らすように努力しましょう。
膝の体操としては、膝を伸ばす腿の筋肉(大腿四頭筋)の力をつけることをお勧めします。床の上に仰向けにまっすぐに寝て、左右それぞれの膝をまっすぐ伸ばしたまま、脚を上方へ上げ数秒止める動作をくり返します。回数には個人差がありますので、徐々に増やしていき、一日百回程度行ってください。入浴も効果的で、やや低めの温度で一回、十〜十五分間の入浴を毎日行います。充分に暖めることで筋肉がほぐれ痛みがやわらいできます。痛みが強い時は、整形外科医を受診して下さい。程度により内服・外用薬の処方、理学療法、関節内注射、装具療法、手術療法等さまざまです。読者の方の梅雨時の膝痛が少しでも軽くなれば幸いです。






